ガラパゴス
夏風邪が長引いていてもはや他の病気なんじゃないかって怖くなってきました。それでも治りかけてだいぶ楽になってきたんでブログでも書きます。
世間では煽り運転が問題になってますが車を運転しないぼくには煽り運転をしたこともされたこともないし、どういうシチュエーションで煽り運転が発生するのかすらわかりません。
でもちょっとした思い出があって小学生のころ身体が不自由だった祖父を病院に連れて行くためにぼくと母親と祖父でタクシーに乗ったときのことです。
詳しくは覚えてないんだけど前に祖父が入院していた、かかりつけの病院が離れたところにあってそこまで高速を走っていました。そのとき前を走るDQNカーが急に蛇行しはじめたと思ったらそのまま1kmくらい走ったあと例のガラケー中年カップルみたいに車線を横切る形で停車しました。タクシーの運転手さんもいくらDQNだからといって轢き殺すわけにいかずにブレーキを踏むとDQN車から特攻の拓みたいなDQNが降りていました(いまでは絶滅した太古の生物がまだ日本に生息していた時代です)。
DQNは屠殺される牛みたいな奇声を発しながらタクシーの前までくると何やら日本語とも思えない啼き声でタクシーの扉を蹴り出しました。商売道具に傷をつけられた運転手さんは堪らなくなってドアを開けると今度は運転手さんに向かって蹴りを何発かお見舞いしたのです。
満足したのか喜びの雄叫びを上げたあとDQNはそのままDQNカーに戻って車を発進させてどこかへ行ってしまいましたが、ドライブレコーダーの無かった時代、不幸にもタクシーの運転手さんは愛車の傷と身体についたDQNの足跡について泣き寝入りするしかなかったことでしょう。
煽り運転はクラクションを鳴らすことがきっかけになることが多いらしいです。それを逆恨みして煽り運転に発展するのだとか。ぼくも一応ペーパードライバーですが免許は免許は持っていて仮免取ったあと路上で走っていたとき何度かクラクション鳴らされたことならあります。それはおそらくぼくの運転技術の拙さで相手をイラつかせてしまったのでしょう。怒りよりもむしろ申し訳ない気持ちでした。
しかしこれは想像なのですが、街や電車の中などで仲間内でワイワイやってるときに周りの人から不機嫌な態度を取られて賑やかな空間に水を差されて空気が壊れてしまったとき、たしかに向こうの言ってることが正しくても逆恨みしたくなるような感情になることは少し理解出来ます。
ましてや車内は密室なのです。その密室でカップル2人お互いのガラケーを自慢し合っていて盛り上がりは最高潮に達していたのかもしれません。そんなときに何かの拍子にクラクションを鳴らされてしまってガラケーを愛する心が傷ついたのかもしれません。だからといってやったことに対して擁護するつもりは1ミリもありません。車の中の閉ざされた空間との温度差は煽り運転が発生してしまう原因のひとつなんじゃないかという話です。
車は移動する道具です。自分が目的地へ向かって急いでいるときにそれを遮るような行為をされるとイラッとくる気持ちなら理解が出来ます。駅で女性にわざとぶつかるおじさんに対して女の人が急に立ち止まるからじゃないかみたいなことがトゥギャッターにまとめられていましたが、たしかに女の人に限らず、人混みの中で急に立ち止まったり急いでるのに横一列になってゆっくり歩きしている集団とか、道のど真ん中で地図とにらめっこしてる人だったりが邪魔になるときがあります。
これが車内という閉鎖空間でしかも鉄の鎧を纏っているとなると駅でわざとぶつかるおじさんみたいな心境でクラクション鳴らす気持ちも理解出来ますよね。
つまり一方はオシャレ外車でドライブデート中、もう一方は軽自動車で急いで移動中という別々のテンションの密室が二つ出来上がっているのです。この2つがお互いの密室を知らずに感情的な行動を取ったらどうなるでしょうか。
つまりこうやって煽り運転の悲劇が起こってしまうのではないでしょうか。そんなことをふと考えていました。
私的空間で気が大きくなってるところに私的空間を侵害されたと感じるような刺激が煽り運転を産むのか。隣室の騒音とか殺意を覚えるから理解はできる。ネットにおけるコミュニケーションだと煽る奴より煽り耐性のない奴が悪いみたいな風潮があって、反転してて面白い。自動車事故のような参事に繋がらないからだろうけど。
返信削除ネットだと釣り師がいっぱいいるからね。むしろ釣りにひっかかりやがってカッコ悪〜みたいな感じでしょう。
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